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2008.02.25 Monday  | - | - | - | 

日本人留学生よ、デビルマンであれ!?

 英語教師という職業柄、生徒に留学の相談を受けることは少なくないが、その度に決まって私はこう言う。「留学は大学に入ってからでも決して遅くはないよ。高校のうちは日本で文武に励むべきだ。」と。高校生が留学というと行き先の大半は英語国、すなわち英米豪加のいずれかである。中でもアメリカはいまだに根強い人気を博しているように思う。日本人であるならば、日本で暮らしていくならば、よほどの理由がない限り人格を形成する上で極めて大切であり多感な十代の時期を、どこの国であれあえて日本以外の外国で過ごすことに私は賛成できない。現に高校生にして米国留学をして、帰国したときにはなんとも無礼で軽薄な、およそまっとうな日本人とは思えぬ、しかもアメリカ人にもなりきれぬ得体の知れない人間に豹変してしまった生徒を私は過去に何人も見ているのだ。私自身も大学院の2年間をアメリカで過ごしているのだが、キャンパスにいた高校を卒業して間もない日本人留学生の多くは、アメリカの自由気ままで陽気な雰囲気に完全にやられていた。いわんや現役高校生をや、である。青く澄んだ空、さんさんと降り注ぐ日差し。レンガ調の校舎。キャンパス一面を覆うこれでもかと言わんばかりのだだっ広い芝生。すれ違いざまに知らない人から受ける笑顔と挨拶。一寸向こうに目をやると、フリスビーを追いかけ走る犬。青々とした芝生の上に腰を下ろし、明るい日差しを受けてくるくると優しく回るスプリンクラーの銀色を眺めながらホットドッグをコーラで流し込めば、必ずや留学生はこうつぶやくだろう。「アメリカ、最高・・・!」
 別にアメリカを好きになることが悪いわけではない。私もアメリカのあの広大な大地や澄んだ青い空を心地よいと思うし、日本なら間違いなく頭がおかしいと思われるような、赤の他人へ対する満面の笑顔の挨拶攻撃をくらうと、それはいい気分になる。今でも「また行きたい。」素直にそう思う(決して住みたくはないが)。学生の頃から日本をこよなく愛し、他の多くの留学希望者の場合と違って、「日本を離れるのは寂しいがアメリカに留学するのは英語教員になるための修行であるからいたしかたない」と思っていた私でさえ、いざ行ってみるとアメリカにかぶれた時期もあった。しかし帰国便の機上からみた富士山の美しさと、着陸後まっさきに食べた寿司の味は今も忘れられない。
 話を戻そう。「アメリカってなんてすばらしいんだろう!」と思った多くの日本人留学生が次に思うことはこうだ。「日本はなんてつまらないんだろう」。日本にいては息が詰まる。高校では同じ髪型で、同じ服を着て学校に行って、校則に縛られて、ひとつ年下なだけで先輩に敬語を使うことを強いられて、狭い家で受験勉強なんて無意味なことをやって、日本なんて国のどこがいいのだと。その全てにおいて逆の生活がアメリカにはある、ということに感動するのだ。
 留学生は、現地で生活し始めるとまず現地人の友達作りに躍起になる。それは当然の行動だろう。アメリカであればアメリカ人の友達を作って、実生活の中で活きた英語を学ぶというのは留学の主たる目的のひとつだからだ。ところがこれが諸刃の剣で、アメリカ人との交流を深めていく際に、日本人としてのアイデンティティを保ちつつそれができるかどうかという重大な問題を孕んでいる。ガイジンコンプレックスを持った日本人の中には、必ず大いなる勘違いをする者が出てくるのだ。自分以外の日本人を嫌うようになる輩である。アメリカはすばらしい。日本はなんてダサいんだ。そんな思いはいつしかアメリカにいる他の日本人に対する軽蔑の目を生み、自分は日本人を脱してアメリカ人になるのだと本気で思うようになる。そして、アメリカ人の友達を尊敬のまなざしで見つめ、「自分もあんた側の人間だ。仲間に入れてくれよ。」となり、あげ句の果てには日本や日本人の悪口をその友達にするようになるのだ。彼らはよりアメリカ人的に振舞うことに余念がない。スラングを自由に操り、違和感のないジェスチャーや表情を交えて会話できるようになりたいと心底思っている。しゃべり方、立ちふる舞い、聴く音楽、着る服、彼らにとってこの上なくクールである友達を教科書としてアメリカンな自分を創っていく。アメリカデビュー。ダサい日本の自分よ、さようなら。オレのいるべき場所はここだ。そして恐るべき脱日入米は続く。さらにエスカレートすると、ピアスの穴を耳だけにとどまらず、ヘソや舌など体のいたるところに開ける者、タトゥーを入れる者、薬物に手を出す者などもう誰にも止められない。日本に暮らす両親が見たら一体なんと言うことだろう。まるで悪魔に取り付かれたかのように性格まで変わってしまうのだ。そう、悪魔に取り付かれたように・・・。
 私は常々思っていることがある。それは「留学生はデビルマンであれ」ということである。なんとも新年早々滑稽な話で申し訳ないが、皆さんは永井豪作の「デビルマン」という漫画をご存知だろうか。人類を殲滅し地球を征服せんと企む悪魔の手から愛する人々を救うために戦う男の話である。悪魔と戦うには人間の能力では無理だ。人間が自ら悪魔と合体し、悪魔の力と頭脳をもって戦うしかない。しかし、誰にでもそれができるわけではない。並の人間では心まで悪魔に奪われてしまい、結局は悪魔そのものとなって人類の敵となってしまうのだ。強い正義感と極めて純粋な心を持った者だけがデビルマン(悪魔の能力と人間の心を持ち合わせた者)になれる。つまり、デビルマンとは悪魔と合体しても魂までは譲らない強靭な精神を持った人間なのだ。漫画では不動明という主人公がデビルマンとなって悪魔と戦うわけだが、もうお分かりだろうか。この図式をそのまま日本人の米国留学生に当てはめてみると明治時代の「和魂洋才」のようなもので、真の日本人としての心と魂を持たずして留学すれば、アメリカという悪魔にいとも簡単に飲まれてしまい、心までアメリカ化してしまう。この場合、日本にとってその留学生は百害あって一理なしだ。一方、日本人としての誇りを持って留学したならば、日本人のままで英語という武器(悪魔の能力)だけを手にすることができ、その「武器としての英語」が日本の社会を救う一助となりうる、ということである。
 つまり、日本の伝統・文化、正しい歴史を十分に知り、その上で日本を、また日本人であることを誇りに思う者のみに海外留学をする資格があるのだと私は思う。日本の学生を留学後に似非アメリカ人にさせないためには、やはり自国の文化に誇りを持たせる教育が不可欠なのだ。わざわざ「日本はダメな国です」ということをアピールしに外国へ行くなど断じてあってはならない。さらにそういう留学生が帰国した後に日本でとる言動も推して知るべしである。
 つい先日、私が英語を担当している高1の女子が1名、留学に旅立った。場所はオーストラリア。期間は1年間。中3のときは担任であり英語も教えていたので、約2年間彼女を受け持ったことになる。「なにも今留学する必要はない」と説得したが、本人の強い意志がありオーストラリア行きが決まった。比較的自分というものをしっかり持ち、礼儀をわきまえた生徒で、出発の前日に「日本を離れるのが辛い」とこぼしていたので少し安心している。留学前にアドバイスとして私の言いたいことはだいたい伝えた。場所こそアメリカではないが、一年後にデビルマンになって帰国することを願うばかりである。

皆様、遅れましたが本年もよろしくお願いいたします。
2007.01.15 Monday 03:22 | comments(4) | trackbacks(1) | 憂國・教育 | 

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2008.02.25 Monday 03:22 | - | - | - | 
道すがら (2007/01/18 1:35 PM)
ずい分考えの偏った先生もいらっしゃるものですね。話を最後まで読んでみると単に先生がアメリカがお嫌いなだけじゃないんですか?教育というのは先生の偏った価値観を押し付ける場ではないので,上記考えはくれぐれもアドバイス程度であって欲しいものです。10代の多感な時期に海外を経験できるなんて素晴らしいじゃないですか。染まる奴は染まる奴,何歳でアメリカ行こうが染まります。
(2007/01/18 11:27 PM)
安易な気持ちで留学してほしくないですね。
今五十から六十代の人は留学していても本当に悲壮な思いで留学を決意している。だからつらくても日本に安易に帰ってこないし、その結果いろんなものを得て帰ってくる。
思い出作りみたいな感覚で留学するのは、私が教師ならば絶対させません。
カルマ (2007/01/19 4:13 PM)
 道すがら様。コメントありがとうございます。単に私がアメリカ嫌いだからではないかというご意見、そう思われてしまうと悲しいのですが、断じてそんなことはありません。私は留学中の2年間たくさんのことを学びました。アメリカの素晴らしい点も承知しているつもりです。しかし、やはりどこの国民であれ、他国へ向かう前に自国のことを十分に知る必要があると思います。アメリカだけでなく、どこの国に留学する場合でもです。例えば留学先で「日本の国旗にはどんな意味が込められているの?」と聞かれることは少なくありません。そこで“I don’t know.”としか言えない学生は他国の人に尊敬されないのです。じゃあ大人だったら日の丸について語れるのかといったらそれも大いに疑問ですし、何歳であれアメリカにかぶれるやつはかぶれるというご意見もごもっともですが、とりわけ人生経験の少ない若い人は往々にして他の影響を受けやすいので、日本のこともよく知らないうちに「英語をしゃべれるようになりたいから」とか、「毎日が退屈だから」とか、「自分探しの旅(?)」というような単純な理由だけで留学するというのは問題ではないかと言っているのです。もちろん自国の歴史や伝統・文化をしっかりと理解した上で、確たる将来のビジョンをもって留学するのであれば私は反対しません。しかし、「日本にいてもらちが明かないから外国に行ってみる」というような考えは言語道断なのです。
 それから、「10代の多感な時期に海外を経験できるのは素晴らしい」と心から言えるのは、「10代で海外経験を通して成し遂げておくべきこと」が自分の中にあり、それをまっとうし、本当の意味で留学に成功して帰ってきた場合のことです。たいした動機もなく留学して、ただなんとなく海外を経験して外国かぶれになって帰国したものに対して言う言葉ではありません。
カルマ (2007/01/19 4:20 PM)
 耕様。コメントありがとうございます。おっしゃるとおりです。やはり多くの場合、大人になってからのほうが確たる理由を持った上で留学する人は多いと思います。悲壮な思いというのは切実さが伝わってきますね。









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